社会保険・労働保険対策室>社会保険調査

社会保険調査事例

〜関西の西部に位置する飲食店で実際に私が経験したことを、簡単に物語調にしてみました〜

 ここを経営するS氏は、3年ほど前にオープンし、順調に売上も伸びてきましたので、アルバイトを正社員にしていくなど積極的に人員を増やしていきました。また各種問題から法人での創業になりました。創業期の借入金もあったため、S氏のお考えでは、そういったものがなくなり次第、福利厚生を充実させようというお考えでした。ただし従業員のなかで、中途退職でトラブルになったことを契機に私に相談をいただくようになりました。

 しかしながら社会保険事務所は、だいたい創業して3年ほど順調に人員を配置していけば、そういった情報を各機関から収集しますので、社会保険事務所から郵便物などの加入案内はきていました。また稀にですが、嘱託の社会保険事務所の職員がお店に訪れるケースもあったそうです。

 ただしS氏は、以前に勤務していた事業所でもそういったことはあったが、先延ばしにする方法で、巧みにそれをかわしていました。そのため同様の方法で、「まだ社会保険に加入する余裕はないから」など言い訳をしていたとのことです。

 それから1年半ほど過ぎたある時期、急に社会保険事務所の職員がやってきて、会計検査院が調査に入るから、その前に加入すればどうかという相談がありました。職員は深刻そうであったとのことですが、S氏はどれくらいのコストがかかるのか、おおよそ判断ができたため、この機会にも加入はしませんでした。

 ちょうどそれから2ヶ月が経過したころ、社会保険事務所から調査書が届きました。以前のような加入案内資料だと思い、開封もせずそのまま放置したところ、次に配達記録での郵便で同内容のものが届きました。

 さすがに調査届は記入して返信はしましたが、まもなく社会保険事務所の調査官がお店に訪れました。お店の従業員に、状況を確認して、まもなくS氏がいるかどうか確認されたとのことです。
「とりあえずタイムカードと給与明細を見せてください」と述べられたあと、じっくりと資料を確認したとのことです。またこの事業所には、高齢者などの要望を聞き入れて年金が調整されないような違法な取り扱いもしていたため、そういった情報を全て開示するように、担当者が伝えました。なお、この調査は会計検査院の調査に基づいて行われている旨告げられたとのことでした。

 S氏いわく、いきなり2年前の資格取得日を記入させられ、同時に請求書が交付されたとのことです。
請求書には、785万円ほどの金額を担当者は記載されたとのことです。もちろんS氏は、金額などすぐに払えるあてもなかったことから、先方から交付された書類一式を受理せず、とりあえず専門家に相談するという話をして、担当者に引き取ってもらった旨述べられました。

 私は、月極契約ではなく、問題が生じたりする度に業務を依頼されるという契約であったのですが、社会保険の重要性は会うたびにアドバイスしてきただけに非常に残念に思いながら、会計検査院という、逃げることができない調査であったため、とりあえず、減額や分割払の依頼はしてみるが、その程度までしかできない旨、仮にこの調査の前段階であれば、こういった事態にならなかったことをご説明いたしました。

現在S氏は毎月30万円の24回払いという条件で、まだ返済をしています。もちろんこの中の半金は従業員負担分になりますが、一人あたり平均50万ほどの負担を従業員にさせるわけにもいかず、またこういう情報を聞いて退職する者も多くでたため、やむを得ず、この金額を全てS氏が被ることになってしまいました。

以上のような実例もあります!こういった事態になってしまうと保険料を節約したり、従業員を選定して加入するような有利な加入もできず、一方的な措置になってしまいます。

社会保険調査解説ページへ

社会保険対策室お問合せ